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魔王への道(仮) 終章『魔王への道』
2011-08-22 Mon 23:59
やっぱ慣れない書き方すると上手くいかないなー。
今現在またラノベ作品を一本書いてます、今度はずっとやってみたかった要素を混ぜた作品に挑戦しているので、うまくできるといいな~。
目標は九月末の某大賞です。

~終章『魔王への道』~



ドドドドドドドドドドドドドド!! バキッ!!
ドドドドドドドドドドドドドド!! ドカッ!!


「うわああああああああぁ!」
「ブモォォォォォォォォッ!」

 俺は相変わらず走り続けていた。だって走らないと間違いなく後ろから迫りゆく猛獣に轢き殺されること請け合いなしだから。
 他の人が見たらどんな光景なんだろうね、魔王が大声を上げながらそこら辺の野生動物に追いかけられる、なんとも情けない姿とかさ!

『主よ、一体何を騒いでおる?』

 ここで救世主の声が! イフリティアからのwis(ウィスパー)キタ!
 魔人だ、メインアタッカーキタ! これで勝つる!!

「聞いてくれ、晩飯の獲物を探して森の中を彷徨っていたら、急に現れたあいつに追いかけられるハメになっちまったんだよ!」
『ほほう、ホルピックか。こいつの肉は大変美味だ、主も早く倒して夕飯の獲物とすればいいではないか』
「冗談言ってないで助けてくれ、俺一人でこいつは無理すぎるって!」
『主こそ冗談を、野生動物の狩りごときで魔人たる我の力を振るえるはずもなかろう。いずれ主は魔界の頂点に立たなければならない身、この程度の相手に遅れをとっては示しがつかぬぞ』
「おいぃぃぃぃぃ、そりゃないだろ!? おい、反応してくれイフリティア!!」

 どうやらイフリティアは本気で言っていたらしく、これ以上俺の声に答えてくれる様子はなかった。
 え? マジ? 薄情すぎるだろ、おい!!
 って言うかこいつがあのホルピックだったのかよ!

「ブモォォォォォォォォッ!」

 相変わらず猛スピードで追走してくる猛獣ことホルピック。その距離が詰め切られるのも、もはや時間の問題だった。
 どうする、諦めて本当に迎え撃つか?
 でも……いや、今の俺はもう魔王なんだ! 魔王がこんな野生動物一匹に追い回されていてどうする?
 そうだ、クリム村で貰った魔剣スカーレット・テインもあるんだ、俺に負ける要素なんてないはずだ!

「そうと決まれば、こい畜生野郎! 黙って俺の夕飯になりやがれ!」

 肩に下げたスカーレット・テインを抜き放つ。その紅蓮に輝く刀身は俺の闘争本能を強く呼び起こした。

「ブモォォォォォォォォッ!」
「いくぞ、うおおおおおお!」

 ホルピックの巨体目がけて剣を振るう。
 見よ、魔王の剣技を! そしてひれ伏せ、野生動―――

 ドンッ!!

 スカーレット・テインを振り抜く前にその巨体に跳ね飛ばされ、錐揉み回転を加えられた俺の身体はまるでおもちゃの人形のように宙高らかと舞い上がった。
 ああ、俺また空飛んでるよ? 今度はこんなにも空高く。

「ははは、アーイキャーンフラ――ゴブフッ!!」

 重力に引かれ、無残にも顔面から地面に突き刺さる哀れな俺。
 ふふふ、分かっていたよ……こうなるってさ!

「フレイムジャベリン!」

 突然背後から幼さの残る声が森の中に木霊する。俺の身体は燃え上がる熱と吹き飛ばされそうになる暴風に襲われながら、一面に鳴り響く爆発音に身を震わる。
 ったく、来るのが遅えよ。

「ブモォォォォォォォォッ……」
「まったく、帰りが遅いと思っておったが、一体何を遊んでいるんだ?」

 ホルピックの断末魔が途絶えると、すぐに背後から声がかかる。その声の主は俺をこの森へと誘い込んだ張本人であり、旅仲間のセニアのものだ。

「ふんっ……っと。来るのが遅いぞ、マジで死ぬかと思ったぜ」

 地面に突き刺さった顔を引き抜く。
 あー、よかった。ギャグパートじゃなければ即死だったぞ。

「何を言っているか、たかが夕食の調達ごときで死なれては困る。なに、お前はまだまだ強くなれる、野生動物ごときに恐れる必要はないぞ」

 へたれ込む俺にセニアは小さな手を差し出した。こんな薄暗い森の中でも彼女の優しい笑顔が眩しくて、俺は顔を背けながら手をとった。

「わかってるよ。俺がもっとしっかりすればいいんだろ」
「そうだな。倒せない敵がいるなら、レベルを上げて物理で殴ればいい」

 はいはい、要するに殴り倒せるようになるまで強くなれってことね? ったく、気軽に言ってくれちゃって。
 そもそも、レベルなんてどうやってあげればいいんだよ? というかそういうシステムなのか、魔界ってのは?

「ったく、強くなればいいんだろ?」
「ああ、期待しているぞ。お前に魔界の未来がかかっているんだからな」

 そう、あの日まで俺は普通の一般人だった。そりゃちょっと両親がいなくて、週七で三つほどバイトをかけ持ちしている、そんなどこにでも居る一般的な学生だった俺が、今は魔界の存亡をかけて立ち上がった魔王だぜ?
 ホント運命ってのは分からないものだ。いつも唐突にやってくるし、俺の人生はいつでも翻弄されっぱなしだ。
 だけど今回はそんな悪くない気がした。

「魔界中から集めた大軍団を率いて、天界軍を追っ払ってやるさ」

 森を抜け、小高い丘の上のキャンプに戻るとすでに白く光る三日月は沈みかけていた。
 夜の帳がもうすぐ降りようとする、この夕焼けよりも更に濃密な紅い空を見上げて俺は彼女に約束する。

「そうか、期待しているぞ」

 差し出した手をセニアはゆっくりと握り返してくれた。その小さな手からは当然のようにセニアの温もりを感じる。
 二人の間を吹く風はそのまま丘を駆けて空高くへと昇る。その風を見送るように、広大な魔界の地を眺めながら俺は誓いを立てる。

「全部背負ってやるさ、お前の分まで」
「期待しているぞ、魔王」

 突拍子の無い突然な始まりに流されるままではあったが、最後にはちゃんと俺の意思でこの道は始まった。
 そう、これは俺の物語。俺の『魔王への道』は、こうして始まりを告げるのであった。


~終わり~
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